英検3級は何問正解で合格?ギリギリ合格点を徹底分析

英検3級は正答率50%台でも合格の可能性あり。筆記、リスニング、ライティングの点数のバランスは実は関係ない。
「落ちたかも」と思っても、合格してるパターンは非常に多い。すぐに二次試験に向けて準備を始めるのが正解。

自己採点で6割行かなかった……

落ちてそうで不安……
英検3級は約6~7割正解できれば合格できるといわれています。
しかし、「6~7割」と言われても、結局、何問正解すればいいのかハッキリせず気持ち悪いですよね。
それもそのはず。
英検は2016年から、問題の難しさ(平均正解率)によって各問の点数が変わるCSE方式を採用しているんです。
それでも、自分が合格かどうか知りたい!
そこでこの記事では、英検3級は何問正解すればいいか、135名の正当数と結果を元に、徹底的に合格点を分析しました。
最後まで読めば、かなりの精度で合否の予想ができます。
「落ちた……」と思っていても、意外に受かる英検3級一次試験。合格の可能性を感じたら、二次試験の準備を始めて一歩リード!

正解が40~60%くらいの人は、特に読む価値あり
英検3級は何問正解すれば合格?ギリギリ合格ラインは?

まずは英検3級のギリギリ合格ラインを解説します。
英検公式による合格点
英検のホームページでは、英検3級の一次試験は、1,650点満点中1,103点以上で合格とされています。
- 筆記…550点満点
- リスニング…550点満点
- ライティング…550点満点
計1,650点のうち1,103点。約67%です。

絶対こんなに取れてないよ。
終わった……
と思うのはまだ早い。
なぜなら、点数の算出方法がそんな単純ではないからです。シンプルに67%〇だったらいいわけではありません。

〇が半分以下でも合格できます
英検は、CSEスコアが導入されています。
したがって、「何問正解すれば合格」と英検公式が言い切ることはできません。

そこで私が集めた具体例から考えていきます
結局、何問正解すれば合格できるの?
各項目、何問正解すると何点くらいになるか、まとめました。
クラウドワークスでコツコツ集めた135名分の結果を徹底的に分析しているので、割と正確な数字を算出できていると思います。
↓こんな感じで地道に募集しました。

以下の4ステップで計算すると、かなりの精度で合否が分かります。
分かりやすく説明するので安心してください。
筆記の正解数からCSE点数を計算する
筆記パートは全30問で、550点満点です。
筆記の自己採点で丸だった数を数えて、以下の式に当てハメるとCSEに限りなく近い数が算出できます。
筆記のCSE計算式
正解数(全30問)×6.8+264
=筆記のCSE点
〈例:30問中21問正解の場合〉
20問×6.8+264=CSE 407点
計算結果が450点以上の場合は、さらに+15点してください。
計算結果が350点以下の場合は、さらに+5点してください。
回により若干変動しますが、これで計算すると、実際の点数との差が5点に収まる確率82%、7点以内には94%収まります。
計算が面倒な人のために、何パターンか載せておきますね。
正解数 | CSE点 |
---|---|
25問 | 434点 |
20問 | 400点 |
15問 | 366点 |
10問 | 337点 |
なお、点数が高いのに落ちた人 or 点数が低いのに受かった人は、ライティングの点数が大きく影響していました。
筆記の正解数からCSE点数を計算する
リスニングパートは全30問で、550点満点です。
リスニングの自己採点で丸だった数を数え、以下の式に当てハメてください。
リスニングのCSE計算式
正解数(全30問)×8+216
=リスニングのCSE点
〈例:30問中21問正解の場合〉
21問×8+216=CSE 384点
計算結果が440点以上の場合は、さらに+20点してください。
回により1~2%変動しますが、これで計算すると、実際の点数との差が7点以内に収まる確率64%、10点以内だと81%です。
筆記の方が正解数と点数の相関関係が強かったです。リスニングの場合、上の計算式と15点以上離れている人が10%ほどいました。
計算が面倒な人のために、何パターンか載せておきます。
正解数 | CSE点 |
---|---|
25問 | 416点 |
20問 | 376点 |
15問 | 336点 |
10問 | 296点 |
同じ正当数でも、筆記よりも点数が辛めです。
平均の正当数は筆記もリスニングも変わらないので、リスニングの方が点数が取りにくいと言えるでしょう。
ライティングの内容からCSEを予想する
ライティングは、以下の4観点から点数が算出されます。
- 内容
- 構成
- 語彙
- 文法
それぞれの観点が0~4点の5段階で評価されます。計16点満点です。
この点数をベースに、CSEを計算します。
したがって、まずは内容、構成、語彙、文法の4観点でどれくらい取れているかを出す必要があります。
ざっくりとしていますが、以下の観点でライティング文を評価してみてください。正直、採点はかなり甘いです。
〈内容〉問に正対。説得力のある理由が2つ。
●いい理由2つで4点満点
●以下の理由は1つにつき-1点
・単に「好きだから」など
・そこまで関係ない理由
・2つとも似た理由
〈構成〉論理的。意見と理由の一貫。
●接続詞等を使って論理的で4点満点
●多少話が飛んでも、3点は入る
〈語彙〉単語のスペルや使い方が正しいか。
●正しい綴り、使い方で4点
●小さなスぺルミス1~2個で-1点
●原型不明なスぺルミス1~2個で-2点
〈文法〉文法が正しいか。動詞や時制の使い方。
●文法ミスなしで4点
・aやsやtheは基本は気にしない
●文法が違っても、意味分かる文が1~2個で3点
・I like play soccer.など
●意味が読み取れない文が1~2個で2点
よりイメージを持ってもらうために、実際の解答例と採点結果を4パターン示します。点数のレベル感を参考にしてください。
問はすべて、Do you want to work in a foreign country in the future?(あなたは将来、海外で働きたいですか?)です。
計 14点 | 内容 4点 | 構成 4点 | 語彙 3点 | 文法 3点 |
---|---|---|---|---|
I want to work in a foreign country in the future. I have two reasons. First, I am interested in other culture. Second, I like speaking English makes me happy.(30語) | ||||
私の所見:最後の文だけで、語彙と文法が引かれたと見られる。 |
計 12点 | 内容 3点 | 構成 3点 | 語彙 3点 | 文法 3点 |
---|---|---|---|---|
Yes, I want to work in foreign country. I have two reasons. First, I like study English. I speak English very fun. Second, I love America. So, I want to work in foreign country.(34語) | ||||
私の所見:理由は2つとも弱いが、1つ目の理由は補足文のおかげで点になった気がする。「I like study」で語彙と文法減点。 |
計 10点 | 内容 2点 | 構成 3点 | 語彙 2点 | 文法 3点 |
---|---|---|---|---|
I want work in the foreign country. I have two reasons. First, I want to speak to English. Second I like foreign country. That is way. I want work in the foreign country.(33語) | ||||
私の所見:理由が2つとも単純で弱い。上記赤以外にも、I want「to」抜けなど。逆に言うと、こういった理由を書いても点数がもらえる。 |
計 6点 | 内容 1点 | 構成 1点 | 語彙 2点 | 文法 2点 |
---|---|---|---|---|
I want to work in a foreign country. I want to go to (13語 ※不足) | ||||
私の所見:最初の文章はほぼ問題文の写し。途中で終わっているが、これでも6点入る。CSEで言うと、300点くらい。 |

もっと詳しく点数を出したいな
という人は、英検3級ライティングの採点は甘いの記事を参考にしてください。
実際に書いた文と各観点の採点結果を載せています。

各観点の点数が大まかに分かったら、以下の計算式に入れて、CSEの点数を算出してください。
ライティングのCSE計算式
点数(16点満点)×24+130
=ライティングのCSE点
〈例:16点満点中12点の場合〉
11点×24+130=CSE 394点
※観点による配点の差は一切なし。
内容、構成、語彙、文法がすべて1点で計4点だった場合は、上記の式を無視してCSEは250~300点になります。
16点満点の場合も、式を無視してCSEは550点です。
また、ライティングのCSEの点数は、筆記やリスニングと比べて、回による変動幅が大きいです。
上記の式を使った場合、実際の点数との差が10点以内に収まる確率35%、30点以内が89%、50点以内が93%。
計算が面倒な人のために、点数を何パターンか載せておきます。
16点中 | CSE点 |
---|---|
14点 | 465点 |
12点 | 418点 |
10点 | 370点 |
8点 | 322点 |
ライティングは観点別の点数しかり、CSEしかり、もっとも予想しにくい項目です。
三項目のCSEを合算し、1,103点以上なら合格
筆記、リスニング、ライティングの各項目で算出した点数を、単純に足してください。
シンプルに1,103点以上なら合格です。項目ごとの重みやバランスは関係ありません。
これまでを踏まえると、筆記とリスニングで正解数が半分以下だったとしても、ライティング次第で合格できることが分かります。

6~7割と言われてるけど、実際はかなり甘いです
英検3級の一次試験にギリギリ合格・不合格の具体例

ギリギリ合格だった例、ギリギリ不合格だった例を一覧で示します。
ギリギリ合格の具体例
まずはギリギリ合格からです。
※Rは筆記、Lはリスニング、Wはライティング。
結果 | CSE計 1650点 | R正解数 全30問 | L正解数 全30問 | W得点 16点満点 |
---|---|---|---|---|
合格 | 1119 | 15(50%) CSE 373 | 13(43%) CSE 323 | 12(75%) CSE 423 |
合格 | 1114 | 18(60%) CSE 385 | 16(53%) CSE 352 | 11(69%) CSE 377 |
合格 | 1114 | 20(67%) CSE 398 | 14(47%) CSE 339 | 11(69%) CSE 377 |
合格 | 1110 | 15(50%) CSE 362 | 17(57%) CSE 355 | 12(75%) CSE 393 |
合格 | 1107 | 20(67%) CSE 395 | 18(60%) CSE 363 | 10(63%) CSE 349 |
合格 | 1104 | 20(67%) CSE 399 | 17(57%) CSE 349 | 11(69%) CSE 356 |
筆記とリスニングの計60問中、38問(63%)も正解してるのにギリギリラインの人もいます。
一方、筆記とリスニングで28問(47%)しか正解していない上に、ライティングも12点で合格している人もいます。

回ごとのCSEの基準変動の影響です
さらに、上記の表には載せてませんが、筆記とリスニングの正解数25問(42%)で合格している人もいました。
結果 |
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