英検準2級は何問正解で合格?半分以下でも合格の可能性あり!
英検準2級は、正答率筆記・リスニングの正解数が計30問以下(40%台)でも合格の可能性あり。筆記、リスニング、ライティングの点数バランスはまったく関係ない。
合格点のハードルは低めなので、二次試験の準備も進めておくのが最適解。
何問正解すれば合格できるの?
どう対策したら受かるんだ……
英検準2級のギリギリ合格点について、ネット上ではいろんな答えが溢れています。
多くの記事では、英検準2級は「正解率約65%以上で合格」と書かれています。
具体的に何問正解で合格なの?
ってモヤモヤしませんか?
私はモヤモヤしました。
実は英検は、問題の難しさ(平均正解率)によって各問の配点が変わるCSE方式を2016年から採用しています。さらに、ライティングの採点方法は不明な部分が多いです。
したがって、〇の数から合否を100%厳密には予測できません。
しかしこの記事を読めば、かなりの精度で合格に必要な点数を予想でき、英検準2級合格への道筋がより明確になります。
英検準2級受験者40名の正当数と結果を独自に集めて合格点を計算。
また、ライティングではどんな文章が何点になるのか分析しました。
間違いが多くても結構受かります
英検準2級に最短距離で合格する必要がある人は、以下の記事を参考にしてください。短期間で点数を伸ばせるノウハウが詰まっています。
▷英検準2級の効率的な点の取り方
英検準2級は何問正解すれば合格?ギリギリ合格ラインは?
まずは英検準2級のギリギリ合格ラインを解説します。
英検公式による合格点
英検のホームページでは、英検3級の一次試験は、CSE 1,800点満点中1,322点以上で合格とされています。
- 筆記…600点満点
- リスニング…600点満点
- ライティング…600点満点
計1,800点のうち1,322点。約73%が合格ラインです。
これはハードルが高すぎる……
と思った方。
安心してください。
なぜなら、CSE点の算出方法が単純ではないからです。シンプルに73%以上〇があればいいという話ではありません。
ここが厄介なポイント
英検は、CSEスコアが導入されています。
したがって、「何問正解すれば合格」と英検公式が言い切ることはできません。
そこで、私が集めた具体例から考えます
結局、何問正解で合格なの?
各項目、何問正解すると何点くらいになるか、まとめました。
クラウドワークスでコツコツ集めた40名分の結果を徹底的に分析しています。
↓こんな感じで募集しました。
以下の4ステップで計算すると、かなりの精度で合否が分かります。
筆記の正解数からCSE点数を計算する
筆記パートは全37問で、600点満点です。
筆記の自己採点で丸だった数を数えて、以下の式に当てハメるとCSEに限りなく近い数が算出できます。
筆記のCSE計算式
正解数(全37問)×6.6+313
=筆記のCSE点
〈例:37問中21問正解の場合〉
21問×6.6+313=CSE 452点
全37問正解の場合は、式を無視して600点満点。36問正解(1問間違え)なら550点にしてください。
回により変動しますが、これで計算すると、実際の点数との差が15点以内に収まる確率89%、20点以内に95%収まります。
計算が面倒な人のために、何パターンか載せておきますね。
正解数 | CSE点 |
---|---|
30問 | 511点 |
25問 | 478点 |
20問 | 455点 |
15問 | 412点 |
10問 | 379点 |
あとは試験の難易度次第でCSE点が変動します。
リスニングの正解数からCSE点数を計算する
リスニングパートは全30問で、600点満点です。
リスニングの自己採点で丸だった数を数え、以下の式に当てハメてください。
リスニングのCSE計算式
正解数(全30問)×10.1+263
=リスニングのCSE点
〈例:30問中21問正解の場合〉
21問×10.1+263=CSE 475点
30問全正解は、式を無視して600点。
29問正解は、式を無視して585点。
28問正解は、式を無視して565点。
また、リスニングで21~27問正解の人は、計算結果からさらに15点引いてください。
回により変動しますが、これで計算すると、実際の点数との差が±10点以内に収まる確率74%、±15点以内だと95%です。
ただし、計算式から20点以降離れていたケースが2つあったため、油断は禁物です。
計算が面倒な人のために、何パターンか載せておきます。
正解数 | CSE点 |
---|---|
25問 | 485点 |
20問 | 465点 |
15問 | 414点 |
10問 | 364点 |
リスニングの方が、1問当たりのCSE変動値が大きいです。問題数が筆記よりも少ない影響もあると思いますが。
ライティングの内容からCSEを予想する
※Eメール問題はデータが少ないため、今回は含まれていません。
ライティングは、以下の4観点から点数が算出されます。
- 内容
- 構成
- 語彙
- 文法
それぞれの観点が0~4点の5段階で評価されます。計16点満点。
この点数をベースに、600点満点でCSEに換算します。
したがって、まずは内容、構成、語彙、文法の4観点でどれくらい取れているかを出す必要があります。
ざっくりとしていますが、以下の観点でライティング文を評価してみてください。正直、採点はかなり甘いです。
〈内容〉問に正対。説得力のある理由が2つ。
●いい理由2つで4点満点
●以下の理由は1つにつき-1点
・単に「好きだから」など
・そこまで関係ない理由
・2つとも似た理由
〈構成〉論理的。意見と理由の一貫。
●接続詞等を使って論理的で4点満点
●多少話が飛んでも、3点は入る
〈語彙〉単語のスペルや使い方が正しいか。
●正しい綴り、使い方で4点
●小さなスぺルミス1~2個で-1点
●原型不明なスぺルミス1~2個で-2点
〈文法〉文法が正しいか。動詞や時制の使い方。
●文法ミスなしで4点
・aやsやtheは基本は気にしない
●文法が違っても、意味分かる文が1~2個で3点
・I like play soccer.など
●意味が読み取れない文が1~2個で2点
よりイメージを持ってもらうために、実際の解答例と採点結果を2つ紹介します。参考にしてください
両方ともQUESTIONは、Do you think it’s good for students to make study plans for their summer vacation?(夏休みの学習プランを立てることはいいことだと思いますか?)です。
計 12点 | 内容 3点 | 構成 3点 | 語彙 3点 | 文法 3点 |
---|---|---|---|---|
I think it’s good for students. I have two reasons. First, I think many people don’t made study plan but I think it is not good for laerning. Second, students should how to study plan. That’s why It’s good for students to make study plans for their summer vacation.(49語) ※既定の50~60語に足りてない | ||||
私の所見:計12点以上取れる人は、7~8割が合格しています。減点は、理由の根拠が弱いため「内容」がー1。おそらく語数不足で「構成」が-1。意味が通る範囲内のスペル・文法ミスでそれぞれ-1と言ったところ。 |
計 11点 | 内容 2点 | 構成 3点 | 語彙 3点 | 文法 3点 |
---|---|---|---|---|
No, I don’t. I have two reasons. First, It is difficult for them to make study plans. Second, Studying in school is enough. For these reasons, students don’t need a dictionary.(31語) ※規定の50~60語に足りてない | ||||
私の所見:計11点の人は、合否が半々です。筆記とリスニングで挽回が必要。減点は、理由が両方とも説得力の欠けるため「内容」が-2点。スペルミスも文法ミスも見られないため、シンプルに語数が足りなすぎて減点されている可能性が高いです。 |
逆に、31語で11点も取れるのはビックリ
もっと詳しく知りたいという人は、英検準2級ライティングの記事を参考にしてください。
文の書き方や決まり文句を解説しています。ライティングは、対策がはっきりしているのいで高得点がもっとも取りやすいです。
各観点の点数が大まかに分かったら、以下の計算式に入れて、CSEの点数を算出してください。
ライティングのCSE計算式
点数(16点満点)×22+192
=ライティングのCSE点
〈例:16点満点中11点の場合〉
11点×22+192=CSE 434点
※観点による配点の差は一切なし。
内容、構成、語彙、文法がすべて1点で計4点だった場合は、上記の式を無視してCSEは260~320点です。
16点満点の場合も、式を無視してCSEは600点です。
15点の場合は、式を無視してCSE540点にしてください。
上記の式を使った場合、実際の点数との差が±15点以内に収まる確率85%、±20点以内に収まる確率92%でした。
計算が面倒な人のために、点数を何パターンか載せておきます。
16点中 | CSE点 |
---|---|
14点 | 500点 |
12点 | 456点 |
10点 | 412点 |
8点 | 368点 |
ライティングは観点別の点数が把握しにくいです。実際は、人とAIで採点しているようです。
三項目のCSEを合算し、1,322点以上なら合格
筆記、リスニング、ライティングの各項目で算出した点数を、単純に足してください。
シンプルに1,322点以上なら合格です。項目ごとの重みやバランスは関係ありません。
3級と比べて、合格に必要なCSE点が高いため、難易度は一気に上がってます。
一次試験の合格率は35%と言われてます
英検準2級の一次試験にギリギリ合格・不合格の具体例
ギリギリ合格だった例、ギリギリ不合格だった例を一覧で示します。
ギリギリ合格の具体例
まずはギリギリ合格からです。
※Rは筆記、Lはリスニング、Wはライティング。
結果 | CSE計 1800点 | R正解数 全37問 | L正解数 全30問 | W得点 16点満点 |
---|---|---|---|---|
合格 | 1331 | 22(59%) CSE 460 | 14(47%) CSE 409 | 12(75%) CSE 462 |
合格 | 1336 | 14(38%) CSE 409 | 22(73%) CSE 467 | 12(75%) CSE 460 |
合格 | 1342 | 20(54%) CSE 437 | 16(53%) CSE 431 | 12(75%) CSE 474 |
合格 | 1359 | 15(40%) CSE 423 | 16(53%) CSE 420 | 14(47%) CSE 516 |
合格 | 1366 | 14(38%) CSE 410 | 15(50%) CSE 416 | 15(93%) CSE 540 |
一番下の例では、筆記とリスニングで29問(43%)しか正解していませんが、ライティングで挽回し、合格しています。
回ごとのCSEの基準変動も大きいです
ギリギリ不合格の具体例
次に、ギリギリ不合格のパターンです。
※Rは筆記、Lはリスニング、Wはライティング。
結果 | CSE計 1800点 | R正解数 全37問 | L正解数 全30問 | W得点 16点満点 |
---|---|---|---|---|
不合格 | 1321 | 18(49%) CSE 435 | 17(57%) CSE 429 | 12(75%) CSE 457 |
不合格 | 1321 | 25(68%) CSE 470 | 15(50%) CSE 415 | 11(69%) CSE 436 |
不合格 | 1318 | 10(27%) CSE 384 | 13(43%) CSE 391 | 15(93%) CSE 543 |
不合格 | 1310 | 19(51%) CSE 440 | 21(70%) CSE 460 | 10(63%) CSE 410 |
不合格 | 1301 | 27(73%) CSE 476 | 16(53%) CSE 414 | 9(56%) CSE 411 |
一番下の例では、筆記とリスニングで67問中43問(65%)正解してるのに不合格です。やはりライティングが決め手に。
1321点の人は1点差で不合格……
英検準2級二次試験の対策を今すぐ始めるべき3つの理由
まだ正式な結果は出ていないかも知れませんが、すぐに二次試験(面接)の練習を始めることを強くオススメします。
なぜなら、一次試験に落ちたと思っている人は、予想外の合格通知が来てからあせって二次試験対策を始めるからです。
せっかく一次試験に合格しても、二次試験の練習が足りずに不合格になっては元も子もありません。
この記事で解説してきたように、一次試験で失敗したと思っても、合格の可能性は十分あります。
合格通知の到着が二次試験直前になることも……
今すぐに二次試験対策を始めるべき理由を解説します。
また、英検準2級面接の裏ワザを知っておくと、合格できる確率がグッと上がります。
面接不合格の最大のリスクは「緊張」
英検準2級の二次試験合格率は80%オーバーです。つまり、5人に1人しか落ちません。
この5人に1人は、どんな人が該当するでしょうか。以下の2パターンです。
- 二次試験の流れを把握していなかった
- 本番で緊張して頭が真っ白になった
二次試験の流れを把握しなかった人は、そもそも練習していないので論外としても、問題は「緊張」です。
現に、私は英語教師時代に英検3級の二次試験を100人以上指導してきました。
その中で、落ちてしまった子たちはそろって英語どころか全教科優秀でした。
そして、試験翌日の感想はこうです。
「緊張で、何も英語が話せなかった」
日本語でさえ、面接は緊張します。さらに、初めての英語面接となれば、その緊張感は間違いなく想像を超えるでしょう。
合格したいなら、場数を踏む必要があります。今から練習を始めて、実戦に即した模擬練習をたくさん行ってください。
ほとんどの人は会話の練習が不十分
英会話に自信はありますか?
自信を持って「Yes」と言える人はほとんどいないと思います。英会話の練習は、英語教室と学校で少しやった程度という人が多いはず。
正直、英検3級の一次試験は、学校のテストと大して変わりません。また、4級・5級と比べても、難易度以外はほぼ同じです。
しかし、二次試験の面接はどうでしょうか。面接官の言葉を英語で理解し、英語で考えて答えなければなりません。
問題なのは、ペーパーテストと違って、考える時間がないと言うこと。
英会話はピアノやスポーツと同じです。実際にやってみて失敗しないと、前に進めません。
試験本番での沈黙はNGです。
「こう聞かれたら、こう返す!」と、体が覚えるように準備を進めるべきです。
絶対に無駄にならない
一次試験の結果が出る前から二次試験の練習を始め、万が一、一次試験の不合格通知が来たとしましょう。
最悪。どうせ落ちるなら、面接練習なんてやんなきゃよかった。マジ意味なかった。やって損した!
ってなりますかね?
確かに、最初は落ちたショックで少し嫌な気持ちになると思います。
しかし、ムダなんてことはまったくありません。
だって、今回ギリギリで落ちたら、きっと次も受験しますよね?
仮に、もう英検準2級は受験しないとしても、英語学習は今の社会では切っても切れません。少しでも英会話の練習をすることは、必ずプラスになります。
ていうか、この記事をここまで読むような英語に熱心な人は、たぶん一次試験に合格していると思います。
であれば、合格しているかどうか考え続けて無駄に時間と精神をすり減らすよりも、合格していたときのために一歩踏み出しましょう。
英検の二次試験対策は、以下の記事で解説しています。
英検準2級の合格点に関するよくある質問
英検準2級の合格点について、よくある疑問と回答をまとめました。
筆記、リスニング、ライティングの得点のバランスも大事なんですか?
各項目のバランスは合否に関係がありません
学校の先生や塾の先生でも、「得点のバランスが大事」と言う人がいますが、完全な勘違い。
正確には、以下の説明が正しいです。
一項目でも0点があると、他二項目が満点でも600点×2=1,200点なので合格点の1,322点に届かない。
つまり、例えば筆記の正解が1問でも、他の二項目で満点が取れていれば合格できます。
明言は避けていますが、英検公式HPの合否判定方法についてから読み取れます。
もうすぐ本番ですが、過去問で合格点に達しません。
問題集とオンライン講座で対策
第一段階としては、問題集の購入を検討してください。
おすすめは「英検準2級をひとつひとつわかりやすく。」です。文法項目ごとに集中して練習できるので、得点アップに即効性があります。
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また、本気で点数アップを目指すなら、英検講座を受講してみましょう。
プロから指導を受けられます。
とくにオンライン英会話を使った英検対策は、安くて手軽です。無料体験だけでも効果を実感できます。
英検対策ならKimini英会話が一番おすすめ。
興味があれば、私の娘・息子のKimini英会話の英検コース体験談を参考にしてください。わりと簡単に誰でもできるなって安心できますよ。
あとは、この記事で解説している通り、ライティングが肝です。
英検準2級のライティングに関しては、以下の記事で書き方を徹底解説しているので、必ず読んでください。
あとは、私のYouTubeチャンネル・こども英検ガイドは結構おすすめ。
英検準2級に必要な語彙レベルはどの程度ですか?
2,600~3,600語(高校初級)レベルです。
始めて英検準2級を受験する場合、単語の暗記をしておかないと致命傷になる場合があります。
3級は約2,100語だったので、単語で苦戦する人は多いです。
過去問を解いてみて、語彙力に課題がある場合は、英検準2級でる順パス単の購入を検討してください。
定価は1,375円(税込)。英検の単語帳で一番おすすめ。
もしくは、英検準2級の単語をよく出る順に300個まとめた記事もあるので参考にしてください。PDFでダウンロードできるので、使ってください。
単語力に比例して合格率は上がります。
一次試験の点数は二次試験(面接)の合否に影響しますか?
しません。まったく別の扱いです
英検準2級の二次試験は、CSE 600点満点中、406点以上取れば合格です。
一次試験の点数と完全に切り離されています。
よって、一次試験が満点だろうがギリギリだろうが、二次試験にはまったく影響ありません。
英検準2級は最低6割を目指して練習しよう
英検準2級一次試験の合格ラインを徹底解説しました。
英検準2級は、正答率筆記・リスニングの正解数が計30問以下(40%台)でも合格の可能性あり。筆記、リスニング、ライティングの点数バランスはまったく関係ない。
合格点のハードルは低めなので、二次試験の準備も進めておくのが最適解。
今、不安に思っている人は、この記事の通りに一度計算して、あとは祈りましょう。
悩んだって合格の可能性はアップしません。だったら、前を向いて、二次試験の準備をする方が有益です。
検討を祈ります。
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