英検準2級のリスニングはコツを押さえて点数大幅アップ

英検準2級のリスニングには知っているだけで点数アップできるコツがある。
第1部は最後の一文が最重要。
第2部は選択肢から質問を予測する。
第3部は選択肢から場面イメージを持つ。
英検準2級一次試験の重要パート、リスニング。
リーディングやライティングである程度得点できても、リスニングが苦手だと落ちてしまうことも。

リスニングってコツあるの?
そこでこの記事では、次の3つを中心に解説します。
実践的なテクニックをまとめています。
この記事を読めば、リスニングの点数の大幅アップが期待できます。
英検準2級リスニングのコツを動画で学びたい人はこちら。
英検準2級リスニングの概要と合格点

英検準2級の一次試験では、リーディング・ライティングのあとにリスニングが行われます。
配点の比率も高く、合否に大きく影響するパートです。
3級までと違って英文はすべて1回しか放送されないため、コツをつかんで高得点を目指しましょう。
出題内容
リスニングは全30問で、約25分間。3つのパートに分かれています。
リスニングの出題内容 | |||
---|---|---|---|
パート | 内容 | 問題数 | ポイント |
第1部 | 会話の正しい応答を選ぶ | 10問 | 最後のセリフがもっとも重要 |
第2部 | 対話に関する質問に答える | 10問 | 選択肢を先に読み、質問を予測する |
第3部 | 文章に関する質問に答える | 10問 | 場面をイメージしながら聴く |
形式自体は3級と同じですが、放送が1度しかないというのがポイント。
集中を切らすと答えを拾えなくなるので、落ち着いて取り組みましょう。
最低6割を目指そう
合格の目安は、30問中18問(6割)です。
ただし、実際には5割程度でも、他のパート次第で合格は狙えます。
- リスニングが得意な人
→ 7割以上を目指して練習 - リスニングが苦手な人
→ 5割を最低ラインとして、他パートでカバー
最低5割、できれば6割、余裕があれば7割、が目安。
英検準2級リスニング第1部のコツ│最後の一文に全力集中

第1部は、男女の短い会話を聞いて自然な応答を選ぶ問題です。
全部で10問、三択です。
準2級リスニングの中でも比較的取り組みやすいパートなので、得点源にしたいところです。
出題パターン
流れは以下の通りです。
- 男女2人の会話が流れる
- Aさん → Bさん → Aさんと進み、その後にBさんがどう答えるかを選択する
- 選択肢は問題用紙には書かれておらず、放送で読み上げられる
例題を見てみましょう。
【例題】
A: Hello?
B: Hi, Tim. Why don’t we watch a movie this Saturday?
A: Well, I’m going to meet my friend that day. Can he come with us?
【選択肢】※放送される
1 Sure. That sounds fun.
2 No, I haven’t seen that movie.
3 Well, I watched a movie last weekend.
正解は1番の「Sure. That sounds fun.」です。
正解にたどり着くには、コツがあります。
最後の文を聴き取れるかが勝負
このパートの最大のコツは、最後の一文に集中することです。
多くの問題は、最後のセリフさえ聴き取れれば正解できます。
最後のセリフ | 選択肢 | 判断 |
Can he come with us? (彼も一緒に行っていい?) | 1. もちろん、それ楽しそう 2. その映画は見てないよ 3. 先週映画を見たよ | 2と3は不自然 |
得点の目安
- 難易度は低め。7〜8問の正解を目指す
- ここで点を稼げ、第2部や第3部が多少難しくても安心

最後の一文に集中!
英検準2級リスニング第2部のコツ│質問の予測

第2部は、男女2人の会話を聞いたあとに会話内容について質問される問題です。
全部で10問、四択です。また、第1部と違い、問題用紙に選択肢が書かれています。
出題パターン
第2部は以下の形で出題されます。
- Aさん、Bさんの会話が2往復(まれに2.5往復)
- 会話の内容について1つ質問される
- 問題用紙に書かれた選択肢から答えを選らぶ
例題を見てみましょう。
【例題】
A: Hi, Kevin. Are you planning to go camping this weekend?
B: Yeah, but the weather report says it might rain on Saturday.
A: Oh, really? Then you should check if your tent is OK.
B: Good idea. I’ll check it tonight to make sure.
Question: What will Kevin probably do tonight?
【選択肢】
1 Cancel his camping trip.
2 Buy a new raincoat.
3 Check his tent before the trip.
4 Invite his friend to go camping.
正解は3番「Check his tent before the trip.」です。
第2部のコツを解説します。
選択肢から問題を予測する方法
大切なのは、会話を聞く前に選択肢を先に読むことです。
あらかじめ、どんな質問が来そうか予測しておくと、聞き取りが一気に楽になります。
- What〜?:何をする?何をした?何が分かる?
- Why〜?:なぜそうした?
- ときどき How〜? / Where〜? も出題される
選択肢を見て、問題を予測しましょう。
選択肢の形 | 想定される質問 | 例 |
主語+動詞(文になっている) | Who / What 系の質問 | She studied for a test. →「彼女は何をした?」 |
動詞の原形から始まる | What will / What does 系 | Buy some drinks. →「彼は次に何をする?」 |
To 動詞で始まる | Why 系 | To buy some drinks. →「なぜ彼は飲み物を買うの?」 |
~ingで始まる | What is he doing? 系 | Studying math. →「彼は何をしている?」 |
選択肢の形を把握しておくと、集中すべきポイントがはっきりし、質問を予測しやすくなります。
得点の目安
- 10問中6問以上の正解を目指す
- 質問を予測できれば、聴き取るポイントが分かる

選択肢の先読みは必須
第2部は、以下の動画で練習できます。
英検準2級リスニング第3部のコツ│場面イメージを持つ

第3部は、1人の話し手がエピソードや説明文、アナウンスを語り、その内容について質問される問題です。
全部で10問あり、四択問題。
会話形式の第1部や第2部と違って情報量が多く、難易度も高めです。
出題パターン
大きく分けて3つの形式で出題されます。
- ある人物のエピソード
例:学生の体験談や家族との出来事など - 説明文
例:スポーツ、動物、文化、建物などの解説 - アナウンス
例:デパートや学校での放送、イベント案内など
場面がイメージできると正解に大きく近づけます。
選択肢の読み取り方
第3部は質問パターンが広いため、選択肢から質問を予測するのが難しいです。
したがって、ここでは選択肢から内容をイメージしましょう。
例えば以下のような選択肢の場合はどう考えるか。
【選択肢】
1 They are active at night.
2 They only live in forests.
3 They do not sleep at all.
4 They do not eat animals.
「動物の生態かな?」
「いや、どこかの先住民族の可能性もありそう……」
「少なくとも、説明文だろうな」
などと、そこまで考えた上で放送を聴きます。
【放送文】
Owls are birds that sleep during the day and become active at night. They have excellent eyesight, which helps them find and catch small animals to eat even in the dark. Some kinds of owls live in forests, while others can be found in cities and farms.
Question: What is one thing we learn about owls?
正解は1番「They are active at night.」です。
正解にたどり着くコツを見ていきましょう。
場面をイメージするコツ
選択肢から場面をイメージするコツは以下の通りです。
- 選択肢の主語(He, She, They, Itなど)から話題の対象を推測
- 選択肢がTo動詞や〜ingで始まる場合は、目的や現在の行動を問われる可能性大
- ポジティブ or ネガティブな内容がそろっているときは、困っている理由もしくは喜んでいる理由などが問われやすい
詳しく見ていきましょう。
選択肢の特徴 | 想定される質問 | 質問の例 |
He / She 主語 | 人物のエピソード | What did he do? Why was she happy? |
It 主語 | 説明文 | What do we learn about it? |
To 動詞 | アナウンスや目的 | Why is this announcement being made? |
ポジティブ/ネガティブ混在 | 感情や問題 | Why is he upset? What is her problem? |
選択肢の特徴を把握できると、迷いにくくなります。
第3部は放送文が長いため、全体を聴こうとするより、場面イメージを持ち、必要な情報を拾うことが得点アップにつながりやすいです。
得点の目安
- 難易度高め。10問中5問はキープしたい
- 取りやすい問題を確実に押さえることが最重要
- 難問にこだわらず、できる問題で点を稼ぐ意識

選択肢を見て内容をイメージ!
第3部の練習がしたい人は、以下の動画を使ってください。
コツはわかってもリスニングができない!やばい!という人へ

ここまで紹介したコツを知っていても、そもそも英語が聴き取れない…と悩む人もいるでしょう。
テクニックを知っていても点が取れない場合は、基礎的なリスニング力が足りていないということです。
リスニングが苦手な人は、以下3点に時間を割いてください。
単語力は必須
リスニング力を伸ばすのに欠かせないのが単語力です。
単語を見たり聴いたりして、1秒以上考えてから意味が分かるようでは、その単語を覚えたとは言えません。
0.5秒で意味が分かるまで練習
正しく努力すれば、単語を見たり聴いたりしてから0.5秒で分かるようになることは難しくありません。
英単語の覚え方について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

準2級の必須単語は、以下の動画でも学べます。
音読がリスニング練習の王道
リスニング力を鍛えるのにもっとも効果的なのが音読です。
リスニング問題の台本を見ながら、音声に合わせて声に出す練習を繰り返してください。
- 文の意味を理解したうえで音読する
- 1つの問題につき最低7回以上練習
- 音声と同じリズム・発音を意識する
音読は「聞く力」と「読む力」を同時に鍛えられるため、短期間でも効果が出やすいトレーニングです。
以下の動画では、和訳や放送文も画面に出しています。リスニング力アップのための音読に適しています。
過去問がベストな教材
リスニング力を伸ばすには、過去問を使った学習もおすすめです。
本番に強くなる上に、頻出の語彙や場面も身につきます。
- 本番に近い形式で学べる
- 頻出の語彙や場面が身につく
- 解き直しと音読を組み合わせると効果大
英検協会の公式サイトでは過去問3回分が無料で公開されています。

過去問は必ず解く
過去問を解くべきとわかっていても、ずるずると勉強しない日が過ごしてしまうこともありますよね。
そんな、準2級の当日をノー勉で迎えてしまったあなたに、最終的テクニックを教えています。

英検準2級のリスニングはコツを押さえて合格をつかもう

英検準2級のリスニングは全3部構成ですが、形式とコツを押さえれば安定して得点できます。
とくに意識したいポイントは以下の3つです。
- 第1部は、最後の一文に集中して聴き取る
- 第2部は、選択肢を先に読んで質問を予測する
- 第3部は、選択肢から場面をイメージする
リスニングはコツさえ知っておけば、聴きとる負担が減ります。
また、単語を覚えて音読を繰り返すことで、根本的なリスニング力の向上が期待できます。
解いて → 聞き直して → 音読する、このサイクルでリスニング力は一気に伸ばしましょう。
あなたの英検準2級合格を応援しています!